知合の工務店さんより、ある建売住宅屋さんの話を伺いました。

設計図面がなくても、家ができるらしい。
確認申請用の図面（簡単な平面図・断面図・立面図）があれば充分らしい。
そして、その確認申請作業にかける費用をきいたところ、その超ローコストさに驚き。

いかに手間をかけずに作業をするか・・・、らしい。

なんとも言えない思いが、こみ上げてくる。

人にとっては、一生に一度の大きな買い物。住んでみて、いやだからと言ってすぐに交換できるわけではない。そんな大事なものなのに、“いかに手間をかけずに・・・”なんて。

設計には時間が必要で、もちろん、それに対する費用（設計料）もかかります。
でも、逆の言い方をすれば、設計料のかかる家なんで必要とされていないと言うこと？

確かに、折込チラシに載っている住宅はどれも同じような間取り。判断材料は、面積と部屋数と収納量ぐらい。（もちろん値段もですが。）

もっと大事なはずの、住み心地は？　窓から見える景色は？　風や光はどう入ってくるの？仕上の手触り、素足で歩いた時の感触は？・・・・上げればきりがありませんが。（そういうことを考えながら設計するには手間と時間がかかります。）

もちろん、売るほうの立場から考えれば、いかに経費をかけずに、利益をあげるか。それは、わかります。
でも、どうしてもやりきれない思いが。

“営業の人が売りやすい間取り”と言うことも聞きましたが、住むのはだれ？



同じ、費用をかけるなら、住める家より、そこでの生活を考えたときワクワクするような住みたくなる家のほうが、私はいいと思うのですが、いかがでしょうか？

（＊もちろん全ての建売屋さんの話ではありません。）